駅の自動改札機の“音”と“ランプ”
毎朝の通勤時、駅の自動改札を通るのはもう習慣の一部になっていますよね。普段は特に気にせず通り過ぎていますが、ふとしたときに「ブー」という音とともに赤いランプが点灯して、通れないことがあります。
あの瞬間、「あれ、なんで通れなかったんだろう?」って思うこと、ありませんか?
実は改札のフィードバック設計には、ちゃんとした理由があるようなんです。ちょっと調べてみたら、いろんな工夫がされていることが分かりました。
通れるとき vs 通れないとき──音とランプの違い
何の問題もなく通れるときは、緑のランプが光って、「ピッ」と高くて短い音が鳴ります。この「ピッ」という音が聞こえたら、そのままスムーズに通れますよね。
一方、エラーが起きた場合、ランプは赤く光り、「ブー」といった低くて少し長めの音が鳴ります。ただ、このエラー音はメーカーによって少しずつ違っていて、中には「トントン――」と2回鳴るものや、軽やかだけど少し長めの音を発する機械もあるようです。
でも共通しているのは、必ず「赤いランプ」が同時に点灯することです。
なぜ音とランプ、両方必要なの?
例えば、急いで改札を通ろうとしているとき、視線はすでに前を向いていて、改札機のランプを見逃すことって意外と多いんです。特にラッシュ時は、時間に追われていて「緑だったか赤だったか」なんて気にする余裕もありませんよね。
そんなときに、音でもフィードバックがあると、「あ、今通れなかったんだ」とすぐに気づくことができます。もし視覚だけの情報だったら、扉にぶつかってしまったり、後ろの人と衝突したりと、危険もあります。
さらに、視覚や聴覚に障害のある方にも配慮して、どちらか一方の感覚が使えない場合でも情報が伝わるように、両方のフィードバックが設計されているそうです。
そして、赤は「止まれ」、緑は「進める」といった色の意味は、外国人観光客にも比較的わかりやすいため、国際的にも配慮されたユニバーサルデザインになっているのだとか。
実は、Webサイトやアプリと似ている?
こうして改札機の設計について考えていると、ふとWebサイトやアプリのUI(ユーザーインターフェース)と似ているなと感じました。
Webサイトやアプリでも、何の問題もないときは音もエラー表示も出ず、画面がスムーズに表示されますよね。でも、何かエラーが発生したときには、赤いバツ印と一緒に「なぜ表示できないのか」が説明されていたりします。
つまり、「問題がないときは何も起こらないけれど、問題があったときにはすぐに気づける」ようになっている。改札機の音やランプも、まさに同じ発想で作られているのではないでしょうか?
日常は、デザインの宝庫かもしれない
こうやって見ていくと、日々の何気ない体験の中に、実はたくさんの工夫や配慮が詰まっていることに気づきます。「当たり前に使っているもの」こそ、よく観察してみると、デザインの奥深さを感じられる瞬間が隠れているのかもしれませんね。
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