銀行のATMの“画面遷移”についで
最近はキャッシュレス決済が主流で、ATMで現金を引き出す機会もめっきり減りましたよね。でも今回はあえて、ATMを実際に使ってみて、その操作の流れをじっくり観察してみました。すると、やっぱりいくつか「不便だなぁ」と感じるポイントが見えてきたんです。
たとえば、ATMを使う目的って、たいてい「預け入れ」「引き出し」「振込」の3つが中心。でもいざ画面を見てみると、ボタンがずらっと並んでいて、どれを押せばいいのか一瞬戸惑ってしまいました。直感的に使えるデザインだったらいいのにな…と。個人的には、ホーム画面に「預け入れ」「引き出し」「振込」「その他」の4つだけ、分かりやすいアイコン付きの大きなボタンで表示してくれれば、それだけで操作がスムーズになる気がします。
実際の操作では、現金の投入確認から始まり、金額計算、金額確認、明細印刷の有無確認…といった具合に、何度も「確認」のステップがあります。でも、これは必要なプロセスだとも思っています。というのも、以前郵便局のATMを使ったとき、紙幣をまだ入れ終わっていないのに、手を離した瞬間に扉がパタンと閉まってしまったんです。防犯のためとはいえ、正直ちょっと焦ってしまいました。
また、金額確認のステップも重要です。万が一、ATM側で誤った金額が表示された場合、こちらで確認できる余地があることで、トラブルの予防にもなりますよね。繰り返しの確認操作は手間に感じるかもしれませんが、安全面や後のトラブル回避のためには、むしろ必要不可欠だと感じました。
この経験を、Webサイトやアプリの画面設計に置き換えてみるとどうでしょう?
まず大事なのは、「選択肢を増やしすぎないこと」。ATMと同様に、目的の操作にたどり着く前に迷ってしまってはストレスですよね。主要な機能を絞って、分かりやすいボタンで表示することで、ユーザーは迷わずに操作できます。
そして、ATMとは違って、Webやアプリは「スピード」が求められる場面も多いです。たとえば残高照会や閲覧など、リスクの低い操作はワンタップで完了できるようにし、逆に取引や個人情報の変更など、リスクの高い操作には、簡潔な確認と全体を見渡せるサマリーページを設ける、といった工夫が求められると思います。
それからもうひとつ。ATMで感じた「急かされる不安感」。これはWebやアプリでも同じです。操作中に自動で画面が切り替わったり、強制ログアウトされたりすると、やっぱり焦ってしまいますよね。そういった場面では、カウントダウン表示や「◯秒後に自動でログアウトします」といった事前のアラートがあるだけで、安心感が全然違います。
こうした細やかな配慮が積み重なることで、使いやすさも信頼感もグッと上がるはず。
日常の中で見落としがちな体験こそ、デザインのヒントになるのかもしれませんね。
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